Case Study
初めに
オランダ・ロッテルダムの日本文化センター「松風館(Shofukan)」は、改装された旧校舎に茶室、道場、日本庭園を備えた静謐な空間です。本プロジェクトは文化団体を通じてのご依頼でしたが、私たちは商業映像と同じ戦略的アプローチで臨みました。1分間のティザー映像と12分間のドキュメンタリーを制作、松風館が世界に発信する日本文化の価値と意義を、映像という形で可視化しました。そのプロセスこそ、私たちが大切にするストーリーテリングのかたちです。
クライアント
Shōfukan(日本文化団体を通じての依頼)
業界
文化
年度
2024年
サービス
リーダーシップインタビュー、ミニドキュメンタリー
プロジェクトについて
最小介入で捉える本物の表現
私たちのアプローチは、目立たない記録を最優先しました。自然光と環境音を活かし、施設の日常のリズムを乱すことなく照風館の本質を撮影することに注力しました。入念なプリプロダクションの計画により、撮影は一日で完了。オーナー夫妻の自然なやり取りや、空間そのものが醸し出す静けさに焦点を当てたことで、ヨーロッパに本物の日本文化を伝えようとする施設の使命を忠実に映像化しました。
最大効果のための戦略的配信
施設への無償提供プロジェクトとして制作した本作ですが、成果物は多用途に使えるよう意図的に構成しました。ソーシャルでのエンゲージメントを狙った短尺コンテンツと、教育的用途や記録保存に適した長尺ドキュメンタリーの双方を提供することで、限られたスケジュールと予算の中でも複数の戦略的用途に適合するアセットを生み出せることを示しました。
結びに
文化的な繊細さの証
本プロジェクトは、私たちの文化的専門性と、日本文化をヨーロッパの観客に対して誠実に提示する能力を示す実例です。短時間で効率的に動きながらも高品質な成果を出し、プロモーションとアーカイブの双方に価値ある素材を提供できる技術力を証明しました。また、文化保存へのコミットメントを体現する作品であり、日本側と欧州側の双方のクライアントが求める「文化の架け橋」としての価値を強く示す内容となりました。



